ウイスキーの味わいの表現は沢山あって、ウイスキーの飲んだ際の感想をどのように言えばいいか迷ってしまいますよね!人それぞれテイスティングの感想は違うと思いますし、自由に表現しあうこともウイスキーの楽しみの一つです。
「なんだか草っぽい香りがするね~」とか、「バニラやカスタードクリームみたい」とかとか。
日本語ですらウイスキーの香りや味わいの表現は難しいのに、英語だともっと難しく感じちゃいますよね!そこで今回は、ウイスキーのテイスティングの大まかな味わいの系統を英語で表現できるような単語をご紹介していきます!
Cereal(シリアル系)
「シリアル系の表現の一例」
モルティmalty、ハスキーhusky、マッシュポテトmashed potatoes、
コーンポタージュcorn potage、ライ麦rye、小麦粉wheat、オートミールoatmeal、
焼き立てのパンfresh baked bread など

英語ではシリアル系を以下のように説明しています。参考にどうぞ。
Aromas from the malted barley, which are usually modified by the later stages of production (fermentation and distillation).
https://whiskymag.com/story/tasting-wheel
「大麦麦芽の香り。通常は後の生産段階(発酵と蒸留)によって変化します。」
malted barley ⇒ 大麦麦芽
modified ⇒ 変更、変化
fermentation ⇒ 発酵
distillation ⇒ 蒸留
Fruity or Estery(フルーティーorエステリー系)
「フルーティorエステリー系の表現の一例」
柑橘系citrus⇒レモンlemon、グレープフルーツgrapefruit、オレンジorange、ライムlime、
柚子citronなど
赤い果実⇒イチゴstrawberry、ラズベリーraspberry、チェリーcherryなど
黒い果実⇒ブラックベリーblackberry、カシスcassisなど
核果⇒あんずapricots、白桃white peach、梅plumなど
種子のある果物⇒リンゴapple、梨pear、メロンmelon、イチジクfigs、ブドウgrape、キウイkiwi
ドライフルーツdried fruit

英語ではフルーティーorエステリー系を以下のように説明しています。参考にどうぞ。
Desirable sweet, fragrant, fruity, solvent-like scents from fermentation and distillation.
https://whiskymag.com/story/tasting-wheel
「発酵と蒸留からの望ましく甘く、香りがよく、フルーティーで溶剤のような香り。」
Desirable ⇒ 望ましい、好ましい、価値のある、魅力がある
solvent ⇒ 溶剤、溶媒
Floral or Aldehydic(フローラルorアルデヒド)
「フローラルorアルデヒドの表現の一例」
干し草hay、花のような香りfloral scent
ハーブ系herb⇒ミントmint、タイムthyme、ローズマリーrosemaryなど
スパイス系spices⇒クミンcumin、ナツメグnutmeg、シナモンcinnamon、ジンジャーginger、
胡椒pepper、山椒japanese pepper、胡麻sesameなど

英語ではフローラルorアルデヒドを以下のように説明しています。参考にどうぞ。
Leafy, grassy or hay-like scents, sometimes like Parma Violets or gorse bushes.
https://whiskymag.com/story/tasting-wheel
「緑豊かな、草が茂った、または干し草のような香り。パルマバイオレット(パルマスミレ)やハリエニシダの茂みのようなものもあります。」
leafy ⇒ 葉の多い、緑の多い
grassy ⇒ 草のような、草色の、草で覆われた
hay ⇒ 干し草
violets ⇒ スミレ
gorse ⇒ ハリエニシダ

Peaty or Phenolic(ピートorフェノール系)
「ピートorフェノール系の表現の一例」
薬品chemicals、クレオソートcreosote、消毒液disinfectant(手の消毒液はhand sanitizer)、
ヨードiodine、タールtar、スモークsmoke、焚火bonfire、バーベキューbarbecue、
アスファルトasphaltなど

英語ではピートorフェノール系を以下のように説明しています。参考にどうぞ。
Almost all phenols are imparted to the malt during kilning. The scents are famously abundant in Islay malts and range from wood-smoke to tar, iodine to carbolic.
https://whiskymag.com/story/tasting-wheel
「ほとんどすべてのフェノールの香りはキルニング中に麦芽に付与されます。香りはアイラモルトに豊富に含まれていることで有名で、木の煙からタール、ヨウ素から石炭酸までさまざまです。」
phenol ⇒ フェノール
impart ⇒ 授ける、分け与える / 伝える、知らせる、開示する
famously ⇒ よく知られているように、周知のとおり
abundant ⇒ たくさんある、豊富な、富んだ
tar ⇒ タール
iodine ⇒ ヨウ素、ヨード
carbolic ⇒ 石炭酸
Feinty(フェインツ系)
「フェインツ系の表現の一例」
蜂蜜honey、蜂蜜酒mead
革製品leather goods、ビスケット biscuit 、全粒粉whole wheat flour
タバコcigarette、タバコの灰cigarette ash、紅茶tea
バターbutter、ミルクmilk、チーズcheese、ワックスwax
プラスチックplastic、ビニール合羽raincoat、石鹸soapなど

英語ではフェインツ系を以下のように説明しています。参考にどうぞ。
Feints come in halfway through the spirit run, beginning as biscuity, toasted scents, then through tobacco-like and honeyed to sweaty. Feints are mellowed and transformed by maturation in good casks.
https://whiskymag.com/story/tasting-wheel
biscuit ⇒ ビスケット
mellow ⇒ 甘い、柔らかい、コクのある
maturation ⇒ 熟成
Sulphury (from organosulphur compounds)(サルファリー)
「サルファリー系の表現の一例」
硫黄sulfur、洗濯物laundry、マッチ箱matchbox、ゴムrubber、タイヤtire(米)tyre(英)、
消しゴムeraser、ゆで卵boiled egg、温泉hot springなど

英語ではサルファリー系を以下のように説明しています。参考にどうぞ。
Arise during distillation and maturation. Copper plays a crucial role in removing such aromas, which can be considered unpleasant.
https://whiskymag.com/story/tasting-wheel
「蒸留および熟成中に発生します。銅は、不快とみなされる可能性のあるそのような香りを取り除くのに重要な役割を果たしています。」
※「銅」はポットスチルのこと。後半部分の「そのような香り」以下の例に挙げている不快な香りのこと。
arise ⇒ 起こる、生じる、現れる、生まれる
copper ⇒ 銅
Woody(ウッディ)
「ウッディの表現の一例」
バニラvanilla、カスタードクリームpaster cream、ハチミツhoney、
メープルシロップmaple syrup、ココナッツcoconut、トフィーtoffee、コーヒーcoffee、
ココアcocoa、紅茶tea、白檀sandalwoodなど

英語ではウッディを以下のように説明しています。参考にどうぞ。
The vanilla related aromas in this group derive from American white oak. Some aromas are directly related to age. Oak increases complexity, enhances fragrance and delicacy, lends color and develops roundness.
https://whiskymag.com/story/tasting-wheel
「このグループのバニラ関連のアルマは、アメリカンホワイトオークに由来します。一部のアロマは熟成期間に直接関係してきます。オークは複雑さを増し、香りと繊細さを高め、色を与え、丸みが増します。」
derive ⇒ 引き出す、導き出す
Winey (or extractives)(ワイン系)
オロロソシェリーoloroso sherry、ポートport wine、シャルドネchardonnay、マデイラmadeira
チョコレートchocolate、ココアcocoa
ココナッツcoconut、アーモンドalmond、ヘーゼルナッツhazelnut、クルミwalnutなど

英語ではワイン系を以下のように説明しています。参考にどうぞ。
If the cask has previously been filled with wine (mainly sherry, but sometimes others), the wood absorbs wine residues, which are extracted by the spirits and become part of its flavor.
https://whiskymag.com/story/tasting-wheel
「樽が以前ワイン(主にシェリー酒ですが他のものもあります)で満たされていた場合は、木材(樽)はワインの残りを吸収しています。ワインの残りはスピリッツによって抽出されて、スピリッツの風味の一部となります。」
previously ⇒ 以前に、先に、前もって
absorb ⇒ (液体などを)吸収する、吸い上げる
residues ⇒ 残り、残余
おわりに
今回ご紹介したのは、ほんの一例です。ウイスキーの表現の仕方に決まりはなく、もっと抽象的な表現をしているものも見かけます。
私もテイスティングを表現するのは正直苦手で、まだまだ日本語でも練習が必要です(笑)
コロナを乗り越えて徐々に海外からのお客様が多く来店されるようになった時の為に、今から少しづつ英語でも表現の練習していこうと思います。
同業者の方のお役に少しでも立てればいいなと思っています!
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